違いを超えて


誰かが何か語ると、それは善くにもとられたり、悪くにもとられたりします。
この世では、100%正しい、100%間違いというのはないからです。
だから、どちらかに決めてしまうと、かえって対立を生むだけなんです。
一方に傾くと、一方が反発する。シーソーのようなものです。
バランスをとるのが難しい。なので、決めつけないことです。
中途半端に頭がいい人ほど勝手に決めつけて、人を惑わしている。
論理的で分かりやすいものには、騙されやすい。単純化が誤解を招く。
この世は、AかBかではなく、AでもありBでもあるような世界です。
知識は、切り分けたり、分断したがる傾向を持つ。踏み絵のように。
白か黒かではないんですが、どうしても白と黒に分けたがるんです。
ある方位から見るとそう見えても、別の方位から見るとそう見えなかったりするもの。全方位から見ることは殆ど不可能に近いんです。

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強い者と弱い者


元々、強いものもあれば、弱いものもあります。
「もの」もそうだし、「人」もそうです。
多様性として、事実として、あるんです。

最初の頃は、強いものも弱いものも一緒に仲良く遊んでいた。
ところが、一緒に遊んでいると、あいつは強い、自分は弱いと比較するようになってきます。
まだ、この段階では、違いを知っただけで、差別には至らない。理解として留まっている。

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一寸先は闇

一寸先は闇


大変な事故や災害に会った時などには、「一寸先は闇だ」と痛感します。
ただ、その時はそう思いますが、状況が回復すると、鈍感になってしまう。
「一寸先は闇」といつも思っていたら、何もできなくなるからです。
理屈や知識よりも、今を生きていく力の方が圧倒的に強い。
いつ起きるか分からないことについては、それほど気にしないようにできている。
毎日、習慣で反応していることが多いので、非日常なことが起きると、どうしてもパニックになってしまいます。

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百聞は一見に如かず


ネットやニュースなどは百聞です。実際に見たわけではないので。
百聞は当てにならない。実際にそこに行って、そこで見てみないと分からない。
外から見ないで批判することは簡単ですが、そこに行って実際に見てみると、そう簡単でないことがよく分かる。
あんなのおかしいやと批判している人が、そこに行ったら、真っ先に同じことをしていることもある。
こんなことはよくあります。

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間を見る


客観的に語られる人は、理知的に見えがちです。
しかし、客観化すると、自分とはちょっと切り離してしまうところがある。
なので、非常に冷たい気がしたりする。
理知的な人は冷めている感じがしますが、そのためです。

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鏡を磨く

鏡は不思議です。
私が鏡を見ると、そこに映っているのが私の姿だと知っています。
映像を通して自分を見ている。
至極当たり前に思っていますが、何故か人の場合、映っているのは他人であるとか別のものだとは思わない。
映っているのは、正確に言うと、私ではなく私の映像です。なので、必ずしも私と私の映像は完全一致するものではありません。
映像を見ることで、自分の顔はこんなんだと知ります。
もし鏡がぼやけていたら、ぼやけて映し出された顔が自分の顔だと信じてしまうでしょう。
澄んだ鏡ほどはっきりと自分を映し出してくれる。

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トランプ氏の言葉

今日、国際ジャーナリスト高橋浩祐氏のYahoo!ニュースの記事
トランプ大統領の虚偽情報に最後の最後まで踊らされ続ける支持者
を読みました。

この中で、トランプ大統領が自伝の中で述べられたことが引用されていた。
マスコミの特徴について、ある程度、皆さんも感じておられると思いますが、トランプ氏自身がそれについて分かりやすく解説されておられたので取り上げてみました。
  ※私自身は自伝を読んでいません。また読みです。

トランプ氏の発言として以下の4つが書かれていた。

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事実と判断

事実について

事実を言葉で表現した瞬間、事実から離れてしまう。
これは臭いや味を人に説明するのと似ている。
臭いや味を人に正確に伝えることはできない。「たとえ」を用いるしかない。
あの食べ物の味やあの匂いと似ているという風に。
言葉で正確に伝えることはできない。
事実について、これはこうだった、あれはこうだったとか色々と細かく説明しないと、相手に伝わらないが、全部捉えることは難しい。必ず漏れる。
その結果、一部だけが強調されてしまうことになる。これが恐い。
その瞬間においては事実の中にいるのですが、それを言葉で説明すると、説明しきれない。
事実というのは、その瞬間にしかない。後で語れない。
事実とはそんなもの。その時だけのものなのです。

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弱肉強食


これは、昔から変わらない。
人は少し賢いので、上辺では上手に繕ったりしますが、奥底は動物とあまり変わらない。
化粧が剥がされると、表に出てくるので、公に分かります。
周りとうまくやっていこうという気持ちと、自分を押し通したいという気持ちが互いにせめぎあっている。
せめぎあっていても、何とか繕っていられる間は静かですが、我慢できなくなると、爆発して自分がそのまま出てくる。

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