こういう話をよく聞いたり、目にしたりします。
▶あの人は、お金持ちになって人が変わった。
▶あの人は、偉くなって人が変わった。
単に生活スタイルが変わったということでなく、人の性格が変わったように思えることが時折あります。
私には、こういった場合、変わるのが普通で、変わらない方が稀なように見えます。
しかし、本当に「人が変わる」ということが起きているのでしょうか?
★変わったように見えるが、実は、その人が元々持っていたものなのです。
★その時々の縁に触れ、元々あったものが公に現れてきただけなんです。
★良い蔵と悪い蔵がある。
良い人は良い蔵から取り出すが、悪い人は悪い蔵から取り出す。
逆に言うと、今迄、そういう縁に触れなかったから、起きなかった。これを縁起といいます。
人が変わったように見えますが、最初からそういう人なんです。
★つまり、何も変わっていないのです。余程のことがない限り、人は変わりません。
これは、深淵に闇があるためです。
あなたがお金持ちになったら、あなたが偉くなったら、同じようになるかもしれない。
絶対とは言えませんが。
これは、縁に触れて、元々あるものが自然に出てくる。本性として。自分でも、出てみないと気付かない。
出てきて初めて、自分がそういう人間なんだと分かる。現れて初めて自分を知っていく。
「・・・・・覆われているもので現わされないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである。・・・・・」(マタイによる福音書10-26)
立派な人と言われている人でも、危機に瀕したら、他人を差し置いて、真っ先に逃げるかもしれない。その時にならないと分からない。危機の時こそ、本性が現れる。試される。
普段ボーとしているようにみえて、危機になって初めて、その人の持っているいいものが出てくることもあります。
▶その時にならないと分からないと書きましたが、見る人が見れば、普段時でも分かります。
ただ、一般の人には、人が変わってしまったようにしか映らないですが。
だから、人を簡単に馬鹿にしたり非難したりするのをやめましょう。
あなたも、その立場になれば、同じようになるかもしれないのだから。
あなたは言うでしょう。「私はそういう立場になっても、絶対変わらない」と。
自分のことを知らないのに知っていると語る。自分で勝手に語っている。