ランダムはランダムでない。

じ~と見ている

※この記事は12月22日の京都新聞の朝刊コラムをヒントに書いたものです。

HDDを消去する時、0か1で全セクタを上書きする。そのやり方が決まっているので、逆に元に戻すことが可能となる。
市販の復元ソフトで復元できなくても、微弱な磁気を読み取れる機械があれば可能となる。
また、ランダムなパスワードを作成すると言っても、ランダムで作成するその方法は人が決めています。
なので、その規則が分かると元に戻せます。つまり、本当の意味のランダムは作成できない。
暗号が解毒できるのが難しいというのは、解毒に時間がかかるということにすぎない。
コンピュータの性能が上がれば、一万年かかるのが数秒で解毒できるようになったりする。
暗号には必ず鍵がある。でないと、復元できないから。復元できない暗号は意味を持たない。
完全に安全な防御は難しい。ネットにつないでいる限り。たとえ大きな会社であっても個人情報は盗まれると覚悟した方がいい。
ネットから切り離したローカルなネットワークだからといっても安心できない。ネットワークがある限り。
顧客との関係で、今や組織はインターネットと完全に遮断することは、大変難しい。どこかでつなげないといけない。すると、そこから侵入出来てしまうんです。
暗号で守られていると思っているあなた。データがなくなったり、盗られたりするのは、他人ごとではないんですよ。「安心ですよ!」と言われても安心できない。
人のものを盗みたがる人は昔からいつもいます。他人のものには興味があるし、必要なものがただで手に入るんですから。ネットでは、罪悪感も薄くなる。