知らないとだまされる。知らないことをいいことに騙そうとするものがいる。
知っているものは、ごく少なく、圧倒的に知らないものが多い。
知っているものが得をして、知らないものが損をする。
「そんなこと知らないのが悪いんだ」と堂々と言う人もいる。弱者がいるから強者が喜べるというおかしな時代だ。
これは昔からあったが、形が違ってきているように思います。
二極に分離している。
うまくだまされていると、だまされていることすら分からない。
騙し方がどんどん巧妙になってきているので、多くの人は騙されていても気づかない。
高度で複雑な社会では、何が本当か分かりにくくなっている。
こうだという人もいれば、ああだという人もいる。殆ど信仰に近い。
複雑に絡んだ網を解きほぐすのは、難解。
解きほぐしたと思っていても、まだ絡んでいることもある。
何が本当か分かりにくい。賢い人は根拠らしきものを携えて理路整然と語られるので、余計に分からなくなる。
例えばですが、「ファーウェイの通信技術で情報は盗まれているのか?」 「日銀の2%の消費者物価達成は望ましいのか?」
根拠すら分からないまま、議論が噴出する。
私も含めて、大抵の方には分からない。なのに、分かったような議論がなされる。
偉い学者や著名な方が語ると、その意見を勝手に自分の考えにして語ります。信じている。
技術の問題は、開発した人にしか分からないものがあります。その人と同レベルかそれ以上でないと、実物を見て真偽を指摘する力などない。
はっきり言って、その技術者が騙せば、そこの社長だってだませる。
既に騙されていると思った方がいい。
分からないことは分からないでいい。分かったふりをしないことです。
急いで決断しないこと。急ぐとけつまずくだけ。
たとえ分かったと思っても、それが本当に真実なのか怪しいものがある。
情報社会は、裏返せば、情報操作の社会でもある。
自分や組織を有利に見せて大衆を味方につけるのには、手っ取り早い手段です。
あっちがいいと言われば、あっちに行き、こっちがいいと言われれば、こっちに行く。
毎日、大衆は広告などに振り回されて忙しいだけ。暇つぶしにはなりますが。
結局、いままで何だったんだと後で振りかえる。
こうして、一生を終える。
以上は自戒の念を込めて、これじゃいかんと思って書いたものです。