実るほど頭を垂れる稲穂かな

実るほど頭を垂れる稲穂かな

ゴーンさんのことで感じたこと。


私は事件の詳しいこと、真偽については知らない。
ただ、泥棒か泥棒でないかは、はっきり見てみたい気がします。
善いか悪いかということを法律以前の問題として見てみたい。

盗んだ金額が小さければ、問題がないというものでもないから。
自分の力で大きな儲けを出しているんだから、少しぐら自由に使って何が悪いんだという感覚が生れるのもよく分かる気がする。

個人商店なら自業自得で済むだけなんですが、会社組織だと、「会社のお金=自分のお金」ではないので、盗むということが起き得ます。
ただ、会社でも個人商店に近いものもあるので、グレーな部分もありますが。

権力者となれば、押しなべてそういうところが出てきます。彼らなりの常識というか。
俺の会社、組織のトップなんだから、少しぐらい俺が自由に使って何が悪いんだとなってくる。自分の思い通りにできる状況にあると、自然にそうなるので恐い。驕りも生じる。
組織を私物化して、仲間にもおいしい汁を吸わせておけば、文句を言う人もでてこない。服従者だけが集まる。ただ悲しいかな、従業員は何も知らない。
権力者にたてつくのは、勇気がいるもの。殺されてもいいという覚悟がないとできない。
反対意見は大事だとよく言われますが、権力者にとっては遂行の邪魔者でしかない。
賢い方々?は、法的に問題がでないよう徹底して表面を繕いますので、証拠が出にくい。しかし、多くの事実を並べると、その意図が透けて見えてくることがある。

数十億程度なら、少しという感覚だと思いますよ。きっと。報酬以上の仕事をしているのにという不満もあったようだし。
「まあ、それぐらいならいいんじゃない」という見方も、世間にはあるように思える。はっきりとは言わないが。
その微妙な感覚の差は、立場や国民性によってもかなり違う感じがします。
昔から、世間は英雄には甘いところがあります。許されるというか。功績と天秤にかけてしまうというか。
もしこれが事実であるなら、従業員とか首を切られた人は頭にくるでしょうね。株主も。
今回の件は、単に組織内で起きたことなんですが、手続きをちゃんと踏んだ踏まないというだけの問題として片付けられない部分があります。たとえ無罪であれ。

「おごれるものは久しからず」「身から出た錆」これも、世の常か。
出来る人、頭の切れる人というのは、周りもそう見ているので、どうしても独壇場となる。
危うさをはらんでいる。バランス感覚がずれていても、自分ではそれが分からない。
出来る人ほど危険なものはないというのが、私の経験則。よく見てきた。
信頼されているし、疑われることもない。そこに隙が生れてくる。
出来る人が全員そうだとは言いませんが、権力や金を握ると、人が変わってしまうことが本当に多いんです。
ゴーンさんゴーンさんというように崇めたてられる方(カリスマ〇〇)は、結構おられます。調子に乗って、足元をすくわれた方もたくさんおられる。
「厚顔無恥」「傲岸不遜」

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」これが難しい。
能力のある人ほど、偏った実り方をしてしまいがち。
このことは、けつまずいて気づくことがあります。ただ、それでもすぐに、元に戻ってしまいます。人は弱い。
中身が悪ければ、外見も悪くなるもの。外見を見ると中身も見えてくる。

※推測で書いた部分が多いです。事実は、これから明らかになるのかな。